スズキ・メソードのOB・OG会です。「心のふるさとキラキラ星」を共有する皆様と
 「一生楽しめるスズキ・メソード」をめざします。

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2013年の主な活動内容



OGの松田理奈さんが、第23回新日鉄住金音楽賞フレッシュアーティスト賞を受賞!

 OGのお一人として、このHPでもコンサート活動をそのつどお知らせしてきたヴァイオリニストの松田理奈さん(小林庸男先生クラス出身)が、錚々たる顔ぶれが並ぶ新日鉄住金音楽賞(旧称:新日鉄音楽賞)のフレッシュアーティスト賞を受賞しました。新年早々、大変喜ばしいニュースです。
 受賞理由として、「若手ヴァイオリニストの中でも、松田理奈はとりわけ光る音楽性を持っている。豊かな歌心と自然な息遣いのうちに作品の特質を美しく表現する彼女の演奏にはいささかの外連味もなく、音楽に対する誠実さが感じられる。そうした真摯な姿勢を高く評価し、今後本格派ヴァイオリニストとしてのさらなる成熟を強く期待して、今回の受賞者に決定した」とのコメントを、選考委員の寺西基之さんからいただいております。
 2010年の豊田耕兒さん(才能教育研究会芸術監督)の特別賞受賞以来のニュースです。おめでとうございました。松田理奈さんのブログでは、さっそくご自身のコメントが綴られていらっしゃいますので、ぜひご覧ください。
 なお、贈呈記念行事は、2013年7月17日(水)に、紀尾井ホールで開催される予定です。
松田理奈さんブログ
新日鉄住金音楽賞プレスリリース

■松田 理奈 (RINA MATSUDA)さんプロフィール
1985年(昭和60年)9月30日、神奈川県出身。3歳よりスズキ・メソードにてヴァイオリンを始める。東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校卒業後、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコースにて研鑽を積み、2006年ドイツ・ニュルンベルク音楽大学に編入。2007年に同大学、2010年には同大学院をそれぞれ首席にて卒業。1999年に初ソロリサイタルを開催した後、2001年第10回日本モーツァルト音楽コンクールヴァイオリン部門第1位、同コンクール史最年少優勝。2002年にはトッパンホールにて「16才のイザイ弾き」というテーマでソロリサイタル開催。2004年、第73回日本音楽コンクール第1位。併せてレウカディア賞、鷲見賞、黒柳賞受賞。2007年、サラサーテ国際コンクールにてディプロマ入賞。第12回ホテルオークラ音楽賞、秋吉台音楽アカデミー賞受賞。
これまでにNHK交響楽団室内オーケストラ、東京交響楽団、東京都交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、札幌交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、ヤナーチェクフィルハーモニー室内管弦楽団、ベトナム交響楽団など数々のオーケストラや著名指揮者と共演。
これまでに、小林庸男、田中みちる、田中裕、村上直子、小栗まち絵、堀正文、元ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターのダニエル・ゲーデの各氏に師事する。
2006年ビクターエンタテインメントよりデビューアルバム『ドルチェ・リナ~モーツァルト2つのヴァイオリン・ソナタ他』をリリース。全国ツアーを各地完売で沸かせた後、2008年巨匠パーヴェル・ギリロフと録音した『カルメン』、2010年には紀尾井ホールにて清水和音とのリサイタルをライブ収録した『ラヴェル・ライブ』をリリースした。同年収録のイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲集は、「レコード芸術」誌上にて特選盤に選ばれた。



お待たせしました! OB・OG会第4回コンサートの参加者募集を開始します!



 スズキ・メソードOB・OG会では、2013年5月6日(月・祝)に国立オリンピック記念青少年総合センター大ホール(カルチャー棟)において、「スズキ・メソードOB・OG会第4回コンサート」を開催します。今回も例年通り、スズキの子どもたちが出演する「第18回アンサンブル・フェスティバル」との共催となります。


ゲストは、OGでピアニストの江澤聖子さん


江澤聖子さん第1回コンサートでの渡辺玲子さん(スズキ・メソード ヴァイオリン科出身)、第2回コンサートでの大谷康子さん(スズキ・メソード ヴァイオリン科出身)、第3回コンサートでの宮田大さん(スズキ・メソード チェロ科出身)との楽しかった共演は、まだ記憶に新しいところですが、今回は第59回日本音楽コンクール第1位となられ、ベルリン交響楽団、ブレスラウ交響楽団、東響、東京フィル、東京シティフィル、東京ニューシティなどとの共演、ドイツ、イタリア、フランス、スイス、ポーランド、アメリカ等でのリサイタル演奏活動のかたわら、国立音楽大学准教授、桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学ピアノ科講師として後進の指導にも取り組まれているピアニストの江澤聖子さん(スズキ・メソード ピアノ科出身)との魅力的な共演になります。




江澤聖子さんとの演奏曲目は、
ショパン:ピアノ協奏曲 第1番第1楽章です。
弦楽伴奏版で演奏します。


もう一つ、弦楽四重奏の名曲を弦楽合奏で演奏します。
モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番 ト長調 K. 387 第1楽章、第4楽章です。
2012年の「カルテットを楽しもう会」でカルテットを弦楽合奏で楽しむイベントを開催しましたが、
今回は、ホールできちんとしたカタチで発表させていただくことにしました。


また、指揮者として、スズキ・メソード ヴァイオリン科出身で、ワグネルソサエティオーケストラで活躍後、NHK交響楽団を経て、医学の道に転じた金森圭司さんが登場されます。金森さんは、現在も指揮活動、そして弦楽四重奏などで音楽の楽しみを広く伝える活動もされている方です。楽しい練習になることと思います。新しい出逢いにご期待ください。


コンサート終了後には、「OB・OG会第4回総会」および「懇親会」も、施設内のレストランで開催されますので、ご予定ください。開催予定時間の目安は次の通りです。


1)「第18回アンサンブルフェスティバル」&「スズキ・メソードOB・OG会第4回コンサート」 13:00~16:30
2)OB・OG会第4回総会:コンサート終了後 17:00~17:30頃
3)懇親会:総会に引き続き 17:30~19:00頃


「OB・OG会第4回コンサート」出演者募集要項


日時   2013年5月6日(月・祝) 開演13:00予定
場所   国立オリンピック記念青少年総合センター 大ホール


応募資格
 (1)スズキ・メソードをすでに卒業された大人の方
 (2)スズキ・メソードを通過された大人の方
 (3)大人の現会員
 (4)「練習」および当日午前中の「リハーサル」への参加が必須です。
※いずれも「OB・OG会」にご登録されることを前提とさせていただきます。
※「OB・OG会」はこちらから簡単にできます。


募集人数 約50名(ヴァイオリン32名、ヴィオラ8名、チェロ8名)
※ヴァイオリンパートは、音のバランスなどの都合で担当パートを指定させていただく場合がございますので、ご承知おきください。
※フルート科のOB・OGの皆様もヴァイオリンパートを演奏していただくことができます。ふるってご応募ください。


■募集曲目
 ①パッヘルベル  カノン
 ②モーツァルト  弦楽四重奏曲第14番 ト長調 K. 387 I. Allegro vivace assai IV. Molto allegro
 ③ショパン    ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op. 11  I. Allegro maestoso
 ④團 伊玖磨    花の街  
※複数の曲に応募可能です。
※「花の街」は、アンサンブル・フェスティバルに出演の子どもたちと一緒になって演奏し、フィナーレを盛り上げます。全員参加で演奏します。
※ご参加いただけることになりました方には、楽譜の送付にてお知らせ申し上げます。


■練習日程
 (1)4月7日(日)9:00~12:00
     会場:浜離宮朝日ホール リハーサル室
 (2)4月21日(日)9:00~12:00
     会場:浜離宮朝日ホール リハーサル室
 (3)4月29日(月・祝)10:00~17:00 
     会場:国立オリンピック記念青少年総合センター リハーサル室(カルチャー棟B1)
 (3)5月3日(金・祝)10:00~17:00 ゲネプロ
     会場:国立オリンピック記念青少年総合センター リハーサル室(カルチャー棟B1)
 (4)5月6日(月・祝)9:00~12:00 ステリハ
     会場:国立オリンピック記念青少年総合センター 大ホール 
     午後本番 12:30開場 13:00開演となります。             
     ※詳しい練習日程は、楽譜送付時、およびHPにてお知らせさせていただきます。


■練習指導


・指揮者 金森圭司さん(本会ヴァイオリン科出身、医師)
スズキ・メソード指導者


■演奏出演参加費(一人)


・曲目①にご参加の場合 2,000円
曲目①と②、または③のいずれかにご参加の場合 3,000円
・曲目①と②および③にご参加の場合 5,000円
・曲目④はどの場合も演奏に参加できます。
※複数曲への応募を歓迎します。
※参加費は初回練習時に、集めさせていただきます。
※曲目④につきましては、参加費は不要です。


■送付先


参加をご希望の方は、下記の申込方法を選ぶことができます。
①申込フォームに必要事項をご記入の上、お送りください。
申込フォームはこちら
②申込用紙をダウンロードし、プリントアウトしていただき、必要事項をご記入の上、Faxか郵送でお送りください。
OB・OG会第4回コンサート申込書


いずれの場合も、「スズキ・メソードOB・OG会」事務局宛となります。
②の場合は、下記をご参照ください。
    Fax. 03-3295-1448
    郵送 〒101-0062 
       千代田区神田駿河台2-3-16 駿河台スカイビル3階(社)才能教育研究会 東京事務所内
       「スズキ・メソードOB・OG会」事務局


3月15日(金)必着にてお願いします。


■お問い合わせ


お問い合わせは、メールでお願いします。 お問い合わせメール



世界大会期間中、「世界大会ラウンジ」/「OB・OG会ラウンジ」を開設!

OB・OG会の皆様の「団欒の場」として、特設ラウンジを開設します。同時に、世界大会ラウンジとしても共同利用できることになりましたので、世界大会参加の皆様との交流も活発になることでしょう。会場での音出しも可能です。




「世界大会ラウンジ」/「OB・OG会ラウンジ」
日時:3月28日(木)、29日(金)、30日(土) 17:00~23:00
会場:ホテルブエナビスタ松本1階 ゲストハウス・アンバサドゥール HP
ブエナビスタホテルHPより
ブエナビスタホテルへのアクセス


  広いゆったりとした部屋で、交流を深めましょう。バーカウンターを設置します。
  飲み物は特別料金-ワンコイン(@500円)です。
    メニュー: 生ビール(タンブラー)、ウイスキー(グラス)、焼酎(グラス)、
          サワー(梅・レモン・巨峰)、ワイン(グラス 赤・白)、日本酒(1合)、
          コーヒー・紅茶(ホット・アイス)


OB・OG会員のみならず、世界大会記念オーケストラにご参加のOB・OGの皆様、Faculty(世界からお集りの指導者)をはじめ、世界大会参加の皆様の「団欒の場」としてご利用いただけます。OB・OG会への新規ご登録・継続ご登録もできます。
「世界大会ラウンジ」/「OB・OG会ラウンジ」は、OB・OG会が運営することになりました。
ラウンジの他に「OB・OG会受付デスク」を世界大会期間中、『鈴木鎮一記念館』に設ける予定です。



ご協賛いただきました皆様方に厚く御礼を申し上げます。

世界大会ご協賛の御礼



2013年3月吉日
公益社団法人才能教育研究会
第16回スズキ・メソード世界大会
大会長代行    紿田英哉
協賛・募金委員長 有賀 正



 このたびは、公益社団法人才能教育研究会の世界大会につきまして、OB・OGの皆様からもたくさんのご協賛を賜り、厚く御礼申し上げます。今大会を盛大に開催できますのも、ひとえに皆様のご支援ご協力の賜物と感謝いたしております。ご芳名は今大会の公式プログラム、および公式サイトにも掲載させていただきましたが、こちらのOB・OG会の公式サイトでも、掲載させていただきます。なお、スズキ・メソードOB・OG会からは、木村眞一会長を始め、紿田俊哉副会長、事務局の二木亮壽様には世界大会の準備開始当初から、世界大会実行委員会アドバイザーとしても大変にお世話になりましたこと、心から感謝しております。


私たちOB・OGは、スズキ・メソードを応援します。

◎一般協賛


  スズキ・メソードOB・OG会

  バセンジー株式会社

  モーニングカンパニー



◎一般協賛(個人)


  紿田 英哉

  木村 眞一
  末廣 悦子
  紿田 俊哉
  二木 亮壽
  眞峯紀一郎

  安室 和江
  安室 康幸
  市東 洋子
  印田 千裕
  岡﨑 ほのか
  片見 京子
  神山 久美子
  川本 嘉子
  神田 幸子
  木村 道子
  栗田 智子
  齋藤 あかね
  佐藤 康光
  佐野 登喜男
  髙田 瑛子
  武井 晴美
  武井 玲子
  竹澤 恭子
  田中 春美
  堤  剛 
  中村 静香
  服部 眞一郎
  福澤 範行
  枡  顕明
  松波 恵子
  向  樹生
  村尾 久美子
  守田 千恵子
  安田 順子
  安田 正昭
  米原 徹
(2013年3月31日現在)
※なお、才能教育研究会公式サイトでは、OB・OGの皆様以外の方々からも、ご協賛をいただきました。
詳しくは、こちらをご覧ください。


鈴木裕子・新会長からのご挨拶

 才能教育運動の創始者であり唱道者でもあった鈴木鎮一先生は、「一本の木は生き生きと芽をふき、その枝の各部分に美しく花が咲く。そして人間は、この大自然の営みのままに、その生命を生きる――そのすばらしさを、わたしはつねに思います。こうした人間の生命の究極の相(すがた)はなにか。それはすべてを愛し、真と善と美を求めてやまぬものなのです。わたしもそうですし、あなたもそうです」と語っています。(鈴木鎮一著『愛に生きる――才能は生まれつきではない』、講談社現代新書)


 14年ぶりに松本で開催されたスズキ・メソード世界大会では、期間中、さまざまな場面で、素晴らしい出会いがあり、感動が生まれ、能力を育てる生命の営みが繰り広げられました。伯父でもある鈴木鎮一先生が、戦後の荒廃した日本で蒔かれた才能教育運動という種が、67年を経た今もなお、音楽を通して素晴らしい人間を作る教育法であることを、全世界に発信することができました。


 この世界大会の開催の意義を誰よりも強く、熱心に唱えておられた中嶋嶺雄前会長が、大会開催直前に急逝されたことで、公益社団法人才能教育研究会会長の任を私が負うことになりました。鈴木鎮一先生の近くにいた人間として、21世紀のスズキ・メソードは、鈴木鎮一先生の思いの原点を今一度見据え、幼児教育の新たな地平を築きたいと考えております。その一つは、豊かな心を持つ子どもたちをたくさん育てたいという強い願いです。 松本市での乳幼児情操教育事業や、全国での0~3歳児コースなど、すでに展開している事業の拡大なども大いに検討すべき課題として考えております。


 そのためには、多くの人々のお力添えが必要です。会員の皆様、そして指導者をはじめ、世界大会でもそのパワーを十二分に発揮してくださったスズキ育ちのOB・OGの皆様の力を結集していただくことも、才能教育研究会をさらに発展させていく大きな原動力となるでしょう。


 明日の子どもたちの幸せのために、私たちができることを常に考え、そして実行してゆくことで、豊かな感受性、教養、協調性、忍耐力を身につけた人に成長するように、子どもたちを育てることが私たちの使命です。一人でも多くの子どもたちがスズキ・メソードで立派に育たれることを期待し、願っております。


鈴木裕子(すずきひろこ)会長の略歴
1940 年11 月生。幼少より伯父 鈴木鎮一にヴァイオリンを師事。鈴木鎮一に連れられ、全国へスズキ・メソードを広める活動に加わった。桐朋学園音楽科卒業。ジャンヌ・イスナール氏、宗 倫安氏に師事。その後、ドイツ、シューマン音楽院にてシャンドール・ヴェーグ氏に師事。スズキ・メソード指導者として長年、子どもたちへの指導に携わるかたわら、ソロやアンサンブルのコンサートを定期的に行い研鑚を積んでいる。1979 年の東京サミットでは当時のカーター大統領(アメリカ) のエミー令嬢(スズキ会員) を指導した。海外においても台湾、韓国、オーストラリアやその他の国々での世界大会、サマー・スクール、ウィンター・キャンプ、ティーチャーズ・コンファレンス等で指導を行なう。2003 年から松本市との「乳幼児情操教育事業」で中心的役割を担っている。その他、各種講演活動などにも力を注ぎ、スズキ・メソードの発展に尽力している。

OB・OG会第4回コンサートが盛大に終わりました。

今回は、「祈りのコンサート」

会場ロビーには、中嶋嶺雄先生のご遺影とお花を飾りました。芳名帳には、たくさんの皆様のお名前が記されました。 晴天に恵まれた5月6日(月・振休)、関東地区の有志の先生方によるアンサンブル・フェスティバル委員会とOB・OG会共催の「第18回アンサンブル・フェスティバル OB・OG会第4回コンサート」が国立オリンピック記念青少年総合センター大ホールで開催されました。
G線上のアリアを中嶋嶺雄先生に献奏しました(指揮:守田千惠子先生) 冒頭に、2月14日に亡くなられた中嶋嶺雄先生を偲び、会場内の全員で黙祷。そしてOB・OG会メンバーにアンサンブル・フェスティバルの合同で、バッハの管弦楽組曲第3番ニ長調の中のよく知られている「G線上のアリア」を献奏させていただきました。引き締まった演奏にお客様からも「よほどのお方だったのですね。皆様の真剣さを感じました」「研究者としての顔しか存じませんでしたが、子どものスズキ・メソード入会を機に、昨年、このコンサートで初めて中嶋先生の演奏を拝見しました。もっとお聴きしたかったです」「いつもニコニコと先頭に立っておられた先生がいなくなり淋しいことです。お悔やみ申し上げます」などの声が寄せられました。

カノンで中嶋嶺雄先生を偲ぶ

子どもたちも参加したことで、中嶋先生のヴァイオリンに、カノンの調べが共鳴したことでしょう。 スズキの子どもたちが、日頃の研鑽ぶりを発揮するアンサンブル・フェスティバルもすでに18回目。年々、取り上げる曲目も多彩になり、今年は古典はもとより、20世紀の作曲家の作品もあり、立派な演奏を披露しておりました。この記事の一番下に、アンサンブル・フェスティバルの写真を掲載しております。
 さて、第2部に出演した私たちOB・OG会メンバーの最初の曲目は、このコンサートでは恒例のアンサンブル・フェスティバルの子どもたちと合同の「パッヘルベルのカノン」です。これまでは中嶋嶺雄先生がコンサートマスターを務めてくださっていましたが、今年は代わりにご家族からご提供をいただきました中嶋先生ご愛用のヴァイオリンをお席に配置し、一緒に演奏するスタイルとなりました。
 指揮者として登場されたOBの金森圭司さんからは、「ヴィオラのピツィカートをよく聴くように」など的確なアドバイスをいただき、いつにもまして、素敵なカノンの調べになりました。

モーツァルトの弦楽四重奏を弦楽合奏で演奏

 OB・OG会独自のプログラムの1曲目は、モーツァルトの弦楽四重奏曲第14番ト長調K.387の第1楽章、そして第4楽章です。通称「春」と呼ばれるこの曲はモーツァルトらしい爽やかさと、ト長調の明るさがとても印象的で、カルテット愛好家たちもよく演奏する名曲ですが、今回はグンと厚みを増す弦楽合奏での挑戦となりました。2012年11月の「カルテットを楽しむ会」でも弦楽四重奏を弦楽合奏で演奏する経験をしており、そうした体験が今回のコンサートで実を結んだ形になります。
 麗しいメロディに包まれた第1楽章、軽快なテンポで音のつながりを楽しめる第4楽章、いずれも楽しく演奏することができました。演奏した側の手応えはもちろんのこと、「音の厚みがきれいでした」「皆さんの気持ちがぴったりで、よく響いていました」などお客様からの声もいただき、嬉しい限りです。

ピアノ協奏曲の醍醐味を存分に味わうことができたショパン

ピアノ音楽のリリシズムに酔いしれることができたショパンのピアノ協奏曲第1番 OB・OG会発足当時より、応援いただいている江澤聖子さんとの初共演となったショパンのピアノ協奏曲第1番。時間の関係で第1楽章のみの演奏でしたが、江澤さんのリリシズム溢れる演奏に、会場全体が酔いしれる演奏となりました。今回は、管楽器のあるオリジナル版ではなく、弦楽合奏版でしたので、ヴィオラやチェロパートには、本来、ホルンやファゴットが演奏するメロディを担当するなど、普段とは違った部分もありました。
 そして、協奏曲の醍醐味はなんといってもソリストの歌心を汲み取りながら、緩急自在に伴奏が寄り添うところにありますが、その中だちが指揮者です。N響でヴァイオリン奏者として活躍されたことのある金森圭司さんのタクトは、大変わかりやすく、20分に及ぶ第1楽章を見事にまとめてくださいました。お客様からも「指揮の助けもあるでしょうが、プレーヤーの皆様がとてもよく音楽を理解されて、よい演奏を作り上げられていて、聴くこちらも大変楽しめました」「ピアノの演奏が素晴らしくて、びっくりしました」「ピアノと弦楽が引き立つ素敵な演奏でした」などの声が寄せられました。
素敵な演奏をありがとうございました。 演奏後、盛大な拍手に応えて、江澤聖子さんがアンコール演奏されたのは、ショパンのエチュード集 Op. 10 〜第3番 ホ長調「別れの曲」。中嶋嶺雄先生追悼の演奏会となった今回のコンセプトに合致した選曲でした。国立音楽大学でのレッスンなどに奔走されていらっしゃる江澤さんが、この日の演奏のために毎日1時間の練習時間を捻出され、真っ正面から向き合っていただいたことに、メンバー一同、大きく感謝しております。ありがとうございました。

クロージングは「花は咲く」。東日本大震災からの復興を願っての演奏となりました

東北の皆さんに届くことを願って、復興の気持ちを込めての演奏となりました。 この日、最後の演奏曲には、恒例の團伊玖磨作曲「花の街」ではなく、東日本大震災復興支援の応援歌「花は咲く」を選びました。今回の「祈りのコンサート」にピッタリの選曲と言えます。アンサンブル・フェスティバルに出演したメンバー、そしてコーラス隊、素敵な演奏を終えたばかりの江澤聖子さんも参加してのスペシャルステージは、この日最大の盛り上がりとなりました。プログラムに印刷された歌詞を元に、お客様もご一緒の大合唱が会場一杯に響き渡りました。OB・OG会事務局では、現在、NHKが募集している「100万人の"花は咲く"」プロジェクトのミュージックビデオ募集に参加することも検討しております。
NHK100万人の"花は咲く”プロジェクト
 最後にお客様からの声を紹介しましょう。
 「0〜3歳クラス生として、数少ないコンサート参加の機会にこのOB・OG会コンサートを楽しみにしております。今日のように、年少者も入れるコンサートをこれからも企画していただけると、本当に嬉しく思います」「今後は、映画音楽などのポップスも聴いてみたいです」「皆さんの姿勢の良さと一生懸命さに拍手です」「日本の底辺にも届くような活動を期待しています」「”花は咲く”によってあの悲劇を風化させてはなりませんね」「もう2〜3曲聴きたかったです」などたくさんのお声をいただきました。ありがとうございました。

第4回総会を開催、そしてレセプションです

 演奏終了後、大ホール2階のレストラン「とき」で恒例の総会、そしてレセプション開催となりました。2012年度の活動報告、収支報告、監査報告に続き、2013年度の活動報告、予算案などが審議されました。2013年11月29日(金)に初の単独開催となるOB・OG会第5回コンサートについても、詳細が発表されました。
OB・OG会第5回コンサート概要発表
 レセプションでのご挨拶を少しばかり紹介しましょう。

 木村眞一会長からは、「カノンで隣に座ったお子さんが気持ちよく弾いている姿に、とても感心し、かつ私自身も勉強させていただきました。これからも才能教育への恩返しの気持ちで、活動を続けてまいります」

 紿田俊哉副会長からは「楽しく、かつ有意義なコンサートになりました。こういう形で開催できることは、とても心強いことです。今回は、ヴァイオリンの水島愛子さんやヴィオラの川本嘉子さんというプロの方もご参加いただきました。さらに会が発展することを願っています」

江澤聖子さんは、2013年11月にもショパンの曲を中心にリサイタルを開かれるとのことです。 ピアニストの江澤聖子さんからは「先日の世界大会では、30年ぶりに松本を訪ねました。鈴木先生からいただくテープの肉声を励みに勉強していた時代を思い返し、今の私の原点であることがわかりました。OB・OG会はこれからとても大事な役割を担っていかれることと思います。人間同士が向き合い、コミュニケーションを図ることが鈴木先生の願いでした。この活動がスズキの発展につながればと思います。1時間の練習時間を毎日捻出し、今日に備えました。減る練習時間、増えるプレッシャーとのせめぎ合いでしたが、大学の生徒たちにも先生だってがんばっているよ、と伝えたい気持ちで臨みました。心の奥底にあるスズキのために、これからも演奏活動を続けていきたいと思います」

ご指導が厳しかったという金森さんのお母様からもご挨拶をいただきました。 指揮者の金森圭司さんからは「中国礼賛の多い中で、冷静に評価され、論陣を張られていた中嶋嶺雄先生に、このOB・OG会の2年前のコンサートのレセプションで初めてお目にかかり、感銘を受けておりましたので、亡くなられたことが本当に残念です。スズキ・メソードにはいろいろな思い出があります。一番は、母親が練習を休ませてくれなかったことでしょう。盆暮れ休むことなく、練習をした覚えがあります。それをいざ自分の娘にできるかというと、なかなか難しいのですが。N響時代に松本への演奏旅行があり、アポなしで鈴木先生にお逢いしたことがありました。カザルスの思い出などを語っていただきましたが、それが最初で最後でした。キラキラ星が共通のホームグラウンドであるOB・OG会は、過去が一瞬に共有できる素晴らしさがあります。これからもなにかありましたら、お手伝いをさせていただきます」

指揮者の佐渡裕さんが率いる兵庫県立芸術センターオーケストラの入団試験審査で世界中を駆け巡る水島愛子さん 飛び入り参加のヴァイオリニスト、水島愛子さんからは、「世界中を回って、オーディションの審査をしておりますが、参加者にスズキ出身の方がとても多いです。ただ、日本からの参加者を見ると、私たちが育って来た時のスズキと違って、よく弾けるけど、一音一音にかける精神力が足りないように感じています。鈴木先生のおっしゃった"音に心を、音にいのちを"の言葉の意味をもっと気にして欲しいし、そこに力点を置いた指導であって欲しいと思います。OB・OG会の意義は、専門家ばかりでなく、いろいろな分野の人が集まっているところに、人間教育の価値があります。とても貴重な時間ですので、私もできる限り協力したいと思います」

次回OB・OG会のコンサートで共演が決定している川本嘉子さん ヴィオリストの川本嘉子さんからは、「松本の街を訪ねると、いつも夏期学校に参加したころのアイスクリームを思い出します。DNAがぎっしり詰まっている感じで、子ども返りをするようです。最近は、指揮科の聴講生として指揮の勉強も始めているところで、とても面白いですよ」

 この他、四日市から駆けつけたメンバーや、ミュンヘン在住のピアニストもお話しくださるなど、楽しいひとときを過ごすことができました。初参加の会員からも、「少しドキドキしながらの初参加でしたが、同じスズキつながりという共通点があるからでしょうか、とっても居心地よく、本当に楽しい練習と本番でした。改めて、スズキっていいわぁ、と感じられたこのゴールデンウィークでした。本当にありがとうございました」という嬉しいご感想をいただきました。
 皆さん、お疲れさまでした。また一緒に遊びましょう。最後は恒例の記念撮影です。
みなさま、お疲れさまでした。

アンサンブル・フェスティバルの演奏風景

 この日の第1部で演奏された子どもたちの演奏風景も紹介しておきましょう。
アンサンブル・ミューズ 指揮:古谷いづみ  コダーイ:三つのハンガリー民謡
宮チェロアンサンブル 指揮:宮田 豊  ヘンデル:パッサカリア  アメリカ民謡:キャベッジダウン
アーテム合奏団 指揮:守田千惠子  モーツァルト:弦楽四重奏曲 第17番 変ロ長調 K.458「狩」より第1、第4楽章
ザイテ合奏団 指揮:板垣登喜雄  レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア-第3組曲
ビルケ合奏団 指揮:松井直樹  コレルリ:コンチェルト グロッソ ト短調 Op.6 No.8
アンサンブル・ソノリテ 指揮:斎藤りえ  ラヴェル :亡き王女のためのパヴァーヌ  ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 第10番 ホ短調 Op. 72 No. 2



五味田恵理子さん、ピアノ・リサイタル報告
クリックで拡大 5月12日(日)に、横須賀で開催された、スズキメソードOGの五味田恵理子さんコンサートについて報告します。このコンサートは、若く優秀で将来性溢れる演奏家を発掘。支援する野島 稔・よこすかピアノコンクールで選ばれた演奏家のために催されており、「フレッシュ・アーティスト from ヨコスカ」と題されたものでした。

 今回、年明けの予約開始直後に申し込みをしていて、かなり前から、とても楽しみにしておりました。

 中嶋嶺雄先生の松本での「お別れの会」の日と重なり、行けるか心配していましたが、周囲の方々の温かい配慮もあり、無事、行くことができました。

 横須賀は遠い印象があり、箱根に宿泊してから横須賀入りすることにしましたが、行ってみると意外と近くて、自宅からそのまま向かった方が近いくらいでした(笑い)。

 箱根にはギリギリまでいたこともあり、横須賀の会場には開演時間と同時くらいの入りになってしまい、冒頭のモーツァルト「幻想曲 ニ短調 K.397」は、映像での観賞になってしまいましたが、偶然にも、OB・OG会の昨年のコンサートでピアノ演奏された山口泰平さんとバッタリ会うという幸運がありました。

 2曲目のモーツァルト「ピアノ・ソナタ ニ長調 K.284」から会場入りしましたが、なんと座席が最前列の真ん中という特等席でした。昨年、東証で演奏していただいたときよりも近くで、演奏を聴くことができました。STEINWAY & SONSのロゴもよくみえました。

 さて、本題ですが、五味田さんの演奏は、本当に素晴らしいものでした。曲調に応じて柔軟に、流れるような滑らかで軽快な演奏、力強く重厚さに溢れた演奏、繊細な演奏、コミカルな演奏と、縦横無尽に演じられていました。手の動きも素晴らしく、超絶技巧も堪能させていただきました。また、表現力、表情も素晴らしく、雰囲気に引き込まれました。ずっと気持ちよく聴かせていただきました。

 曲目は、上記に続き、グラナドス「ゴイェスカス」より第4曲、リスト「ハンガリー狂詩曲 第12番」、スクリャービン「ピアノ・ソナタ第4番」、プロコフィエフ「ピアノ・ソナタ第7番」と盛りだくさんでしたし、コンサート・プログラムの解説を、ご自身で手掛けられ、また、アンコールでは、ドビュッシー「プレリュード」より「花火」に加え、母の日ということで、お母様に献げる曲として、シューマン=リスト「献呈」を演奏され、本当に心のこもった演奏会で、感動的でした。

 ご挨拶では、親指を骨折され、絶望の淵から必死にリハビリに励まれたエピソードや、本番では、途中くじけそうになりながらも、観客の温かい拍手で最後まで辿り着けた、と見ている側からは想像もできない内心のお話をされ、感激しました。

 今までのコンサートの中で最高の部類に入るものでした。

 今後ますますの活躍が期待され、OB・OG会でもまたご一緒できそうで、とても楽しみです。

スズキ・メソードOB・OG会事務局  佐野 登喜男


OB・OG会第5回コンサートを11月29日(金)に開催します!

OB・OG会 初の単独開催

 スズキ・メソードOB・OG会は、創立以来、歴史あるアンサンブルフェスティバルに寄り添うカタチでコンサートを共催してきましたが、第5回を記念して、自立。初の単独開催を行なうことになりました。それが、11月29日(金)夜に、本番を行なうスズキ・メソードOB・OG会第5回コンサートです。

ゲストは、渡辺玲子さん、そして川本嘉子さん

川本嘉子さん渡辺玲子さん いずれもスズキ・メソード出身で、日本を代表する弦楽器奏者が登場します。
 渡辺玲子さん(ヴァイオリン)、川本嘉子さん(ヴィオラ)の出演が決定しました。
お二人の最近の活動でも高く評価されている無伴奏曲をそれぞれ演奏していただいた後、お二人によるDUO演奏、そしてOB・OG会オーケストラとの共演で、モーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364」という、きわめて贅沢なプログラムになりました。

 2013年6月14日(金)19:00にサントリーホール•ブルーローズで開催された「室内楽アカデミーゲストコンサート#2」に出演された渡辺玲子さんと川本嘉子さんの演奏は、偶然にもこのモーツァルトの協奏交響曲(シンフォニー•コンチェルタンテ)でした。OB・OG会事務局メンバーもさっそく会場に足を運び、五感をフル動員させて、二人の一挙手一投足を見聞。ダイナミックな第1楽章、決して甘くならない第2楽章、そして躍動感あふれる第3楽章と、全体を通して聴衆をわくわくさせるドライブ感にあふれた演奏だったことを報告しておきます。サントリーホール室内楽アカデミー•アンサンブルの若手奏者たち(わがOB・OG会のチェロのリーダー、鎌田茉莉子さんもトップサイドでがんばっていました)を、ぐいぐいと引っ張るお二人のリードは、本当に見事でした。最近、指揮に目覚めたという川本さんのボディアクションも見応え十分。仕切るというより、指揮る、がこの場合、当てはまりそうです。あらためて、このお二人と11月に共演させていただくことに、身が引き締まる思いがします。


 OB・OG会初の単独開催に加え、初の平日(金曜日)夜の本番となり、さまざまな課題が予想されますが、OB・OG会の新しい事業展開として、注力していきます。

OB・OG会第5回コンサート演奏曲目

・バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番から「シャコンヌ」(ヴィオラ版:川本嘉子さん)
・イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第6番 ホ長調 Op.27-6(渡辺玲子さん)
・ヘンデル=ハルヴォルセン:パッサカリア(渡辺玲子さん+川本嘉子さん)
・モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K. 364
        (独奏:渡辺玲子さん+川本嘉子さん)

練習日程

 つきましては、モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K. 364の練習を次の日程で開催します。
①2013年10月19日(土)9:00〜16:30   浜離宮朝日ホールリハーサル室(オケのみ)
②2013年11月4日(月・祝)9:00〜16:30 浜離宮朝日ホールリハーサル室(オケのみ)
③2013年11月21日(木)13:00〜21:30  オリンピックセンターリハーサル室(オケのみ)
④2013年11月24日(日)9:00〜16:30   未定(ソリスト合わせ)
⑤2013年11月27日(水)13:00〜21:30  クラシックスペース★100(ソリスト合わせ)
⑥2013年11月29日(金)13:00〜17:00  オリンピックセンター小ホール(ソリスト合わせ)→本番

オーケストラメンバー募集について

 2013年6月20日(木)以降に、この欄でメンバー募集についてのご案内をしますので、ふるってご参加ください。渡辺玲子さん、川本嘉子さんとのエキサイティングな本番を一緒に楽しみましょう。


2013年11月29日(金)にOB・OG会第5回コンサートを開催します。

 OB・OG会は、創立以来、歴史あるアンサンブルフェスティバルに寄り添うカタチでコンサートを共催してきましたが、第5回を記念して、自立。初の単独開催を行なうことになりました。それが、11月29日(金)夜に、本番を行なうスズキ・メソードOB・OG会第5回コンサートです。
 ゲストに、渡辺玲子さん(ヴァイオリン)、川本嘉子さん(ヴィオラ)の出演が決定。お二人の最近の活動でも高く評価されている無伴奏曲をそれぞれ演奏していただいた後、お二人によるDUO演奏、そしてOB・OG会オーケストラとの共演で、モーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364」というプログラムです。初の単独開催に加え、初の平日(金曜日)夜の本番となり、さまざまな課題が予想されますが、OB・OG会の新しい事業展開として、注力していきます。


OB・OG会第5回コンサート概要

 ■日程   2013年11月29日(金)19:00開演予定
 ■会場   国立オリンピック記念青少年総合センター小ホール
 ■入場料  未定
 ■演奏曲目
 ・バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番から「シャコンヌ」(ヴィオラ版:川本嘉子さん)
 ・イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第6番 ホ長調 Op.27-6(渡辺玲子さん)
 ・ヘンデル=ハルヴォルセン:パッサカリア(渡辺玲子さん+川本嘉子さん)
 ・モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K. 364(独奏:渡辺玲子さん+川本嘉子さん)

 このコンサートに出演してくださるメンバー募集は、後日、HPにて開始させていただきますが、すでに決定している練習日程をお知らせしておきます。詳しい時間設定は、後日になります。
 ■練習日程
   10月19日(土)9:00-16:30    浜離宮朝日ホールリハーサル室
   11月 4日(月・祝)9:00-16:30  浜離宮朝日ホールリハーサル室
   11月21日(木)午後・夜     国立オリンピック記念青少年総合センターリハーサル室
   11月24日(日)午前・午後    未定
   11月27日(水)午後・夜     クラシックスペース★100(大久保)
   11月29日(金)午後練習、夜本番 国立オリンピック記念青少年総合センター小ホール

 なお、渡辺玲子さん、川本嘉子さんによる演奏会が6月14日(金)にサントリーホールブルーローズで開催されます。偶然にもモーツァルトの協奏交響曲もプログラムに入っております。事前勉強にぴったりですので、11月のコンサートに参加を考えていらっしゃる皆様は、ぜひこのコンサートにも足をお運びください。
コンサートの詳細は、こちら。


ヴァイオリニスト、松田理奈さんの新日鉄住金音楽賞
フレッシュアーティスト賞受賞記念コンサートが、7月17日(水)紀尾井ホールで開催されました!

素晴らしい演奏を聴かせた松田理奈さん この新日鉄住金音楽賞は、従来、新日鉄音楽賞として長い歴史を持ち、2010年度には、才能教育研究会芸術監督の豊田耕兒さんも、長年の音楽界への貢献を評価され、新日鉄音楽賞特別賞を受賞されています。また、過去には、OB・OG会ではおなじみのヴィオリスト、川本嘉子さんが1996年度の新日鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞を受賞されています。
 今年の第23回新日鉄住金音楽賞には、長年にわたり、メゾソプラノ歌手として第一線を歩んでこられた栗本尊子さんが、音楽文化の発展に大きな貢献を果たされたとして、特別賞を受賞されました。この日は、93歳を迎えられたという栗本さんの若々しい歌声による、日本の歌曲3曲(中田喜直、山田耕筰)と、茶目っ気あふれたトークの数々に、満員の聴衆は、まず魅了されました。
 後半に登場されたのが、フレッシュアーティスト賞受賞の松田理奈さんです。受賞理由が、「若手ヴァイオリニストの中でも、松田理奈はとりわけ光る音楽性を持っている。豊かな歌心と自然な息遣いのうちに作品の特質を美しく表現する彼女の演奏には、いささかの外連味(けれんみ)もなく、音楽に対する誠実さが感じられる。そうした真摯な姿勢を高く評価し、今後、本格派ヴァイオリニストとしてのさらなる成熟を強く期待して、今回の受賞者に決定した」ですが、まさにその通りの演奏を、披露してくださいました。
 曲目は、以下の通りです。
・イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調「バラード」Op.27-3
・モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第28番ホ短調KV304
・ラヴェル:ツィガーヌ
・クライスラー:シンコペーション
・クライスラー:テンポ・ディ・メヌエット
・クライスラー:前奏曲とアレグロ
(ピアノは清水和音さん)
 松田さんの演奏スタイルは、登場するやいなや拍手が鳴り止むと同時に弾き出すような場面転換の早さが、まず印象に残りました。特にイザイやラヴェルの冒頭部分で、顕著です。紀尾井ホールの空間をすぐにご自分の世界に染めてしまう、そんな感じを与えます。そしてひとたび入った松田さんの世界は、実に多彩なテンポ設定、ゆらぎ、これでもかと用意された音色の豊かさに、聴衆は心地よい旅を続けることになります。
 「日々変化し続ける自分磨きの旅は、まだ始まったばかり。今後の変化を自分自身も楽しみとしつつ、これからも努力を続けてまいります」とプログラムにご自身が書かれた言葉からも、まだまだ成長され、いろいろな可能性を秘めておられることが、わかります。


鈴木鎮一先生生誕115年をお祝いする、10月5日(土)の記念セレモニー、および10月6日(日)の記念コンサートにOB・OG会も出席させていただきます。ご一緒に楽しみませんか。参加者募集中です。

クリックで拡大 毎年、秋に松本を訪問し、様々なイベントを開催してきましたOB・OG会は、今年は、才能教育研究会甲信地区指導者会が主催される、鈴木先生の生誕115年記念イベントに参加させていただくことにしました。特に、記念セレモニーで「スズキ・メソードの未来」と題された講演をされる、毎日新聞者の小島正美さんと翌日のランチタイムを楽しむ企画も、独自に加えさせていただきました。このチャンスに、OB・OG会の皆様、スズキのことをいろいろと語り合いませんか。

■「鈴木先生の生誕115年を祝おう会」OB・OG会スケジュール

10月5日(土)
  15:00 才能教育研究会会館に集合
  15:30〜18:00 記念セレモニーに参加 
           ・講演「スズキ・メソードの未来」〜講師:小島正美さん(毎日新聞社記者)
           ・座談会 ほか
  19:00 OB・OG会懇親会(松本のBAR探索も予定しています)
  宿泊は、リッチモンドホテルを予定しています。

クリックで拡大10月6日(日)
  午前中 中山霊園の鈴木先生のお墓にお参り。(レンタカーによる移動)
  11:30〜13:00 ランチセッション
      (小島正美記者と一緒に、レストランで会食予定)
  14:00 記念コンサートを鑑賞
       ザ・ハーモニーホール
  17:00頃 松本駅で解散となります。

■参加者募集
 スズキ・メソードOB・OG会事務局宛に、メールでお問い合わせください。
 → メール

■募集締め切り
 2013年9月20日(金)



「OB・OG会第5回コンサート」参加者募集要項(改訂版)

OB・OG会では、11月29日(金)開催の第5回コンサートにオーケストラメンバーとして参加してくださる方を下記の要領で募集します。スズキ・メソード出身で、日本を代表する世界的奏者、渡辺玲子さんのヴァイオリン、そして川本嘉子さんのヴィオラと共演ができるという、大変貴重な機会となります。ふるってご応募ください。
クリックで拡大クリックで拡大
■開催日
 2013年11月29日(金)18:30開場 19:00 開演

■会場
 国立オリンピック記念青少年総合センター 小ホール

■ゲスト奏者
 渡辺玲子さん(ヴァイオリニスト)
 川本嘉子さん(ヴィオリスト)

■曲目
・バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番から「シャコンヌ」(ヴィオラ版:川本嘉子)
・イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第6番 ホ長調 Op.27-6(渡辺玲子)
・ヘンデル=ハルヴォルセン:パッサカリア(渡辺玲子+川本嘉子)
・モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364(独奏:渡辺玲子+川本嘉子)

■入場料
 2,500円(全席自由)

■練習日程
 OB・OG会としての練習曲は、基本的にモーツァルト1曲のみです。
 時間変更があります。お仕事で忙しい方々にも、参加可能な時間設定に変更しております。
 なお、下記日程①〜③の練習では、本番ソリストの代わりに、
    守田マヤ先生 (才能教育研究会関東地区ヴァイオリン科指導者)〜ヴァイオリンソロ
    館石奈未子先生(才能教育研究会関東地区ヴァイオリン科指導者)〜ヴィオラソロ
    のお二人の先生方に、それぞれの代奏をお願いすることになりました。
    充実した練習になりますので、ご期待ください。
 また、11月24日(日)の練習場所が、東京駅近くのパソナグループ本部 B1階ホールになりました。
 →Map

①10月19日(土)13:00~16:30  浜離宮朝日ホールリハーサル室(弦楽器のみ・管楽器はお休み)
                 (14:30〜16:30 代奏ソリスト合わせ)
②11月4日(月・祝)13:00~16:30 浜離宮朝日ホールリハーサル室
                 (14:30〜16:30 代奏ソリスト合わせ)
③11月21日(木)18:00~21:30  オリンピックセンターリハーサル室(代奏ソリスト合わせ)
④11月24日(日)13:00~17:00  パソナグループ本部 B1階ホール
                 (14:30〜17:00 本番ソリスト合わせ)
⑤11月27日(水)17:30~21:30  クラシックスペース★100
                 (18:00〜21:30 本番ソリスト合わせ)
⑥11月29日(金)14:00集合    オリンピックセンター小ホール
         15:00~18:00  ステージリハーサル(詳細は、当日案内作成後、お知らせします)
         18:30      開場
         19:00      開演

■参加費
 15,000円(チケット5枚付き)

■参加資格
 ①OB・OG会会員の方
  ※未会員の方でも、今回加入いただくことで、ご参加できます。
 ②ソリスト合わせの練習時、ご参加いただける方

■定員
 第1ヴァイオリン 8名
 第2ヴァイオリン 8名
 第1ヴィオラ   4名
 第2ヴィオラ   4名
 チェロ      6名
 コントラバス   1名(募集終了)
 ホルン      2名(募集終了)
 オーボエ     2名(募集終了)
 ※ヴァイオリンとヴィオラのパート分けは、ご希望通りにならない場合もあります。あらかじめご了承ください。

■募集締切

2013年9月30日(月)
募集期間を延長しました。まだまだ皆様のご応募をお待ちしております。

■参加方法
 参加申し込みフォームに必要事項をご記入の上、送信ボタンをクリックしてください。

→第5回参加申し込みフォーム

■楽譜の送付について
 2013年8月上旬から配布を始めています。

■お問い合わせ
 スズキ・メソードOB・OG会事務局宛に、メールでお問い合わせください。
 → メール


鈴木鎮一先生生誕115年をお祝いする、10月5日(土)の記念セレモニー、および10月6日(日)の記念コンサートにOB・OG会も出席させていただき、素敵な2日間を過ごすことができました!

 毎年、秋に松本を訪問し、様々なイベントを開催してきましたOB・OG会ですが、今年は、才能教育研究会甲信地区指導者会が主催された、鈴木先生の生誕115年記念イベントに参加させていただきました。1泊2日の小旅行となりましたが、大変充実したプログラムと内容、そして様々な出逢いがあり、心に残る旅となりました。

初日の記念セレモニーでの講演「スズキ・メソードの未来」に大注目!

名著の誉れ高い「スズキ・メソッド 世界に幼児革命を〜鈴木鎮一の愛と教育」(共同音楽出版社) 講師として登場されたのは、毎日新聞本社生活報道部で大変多忙な日々を送っていらっしゃる小島正美編集委員でした。小島さんは、かつて松本支局に勤務されておられた当時、1983年から84年にかけて、「鈴木メソッド・その栄光とゆくえ」と題した50回もの長期連載を毎日新聞長野版にされ、それを「スズキ・メソッド 世界に幼児革命を〜鈴木鎮一の愛と教育」(共同音楽出版社・現在絶版)として上梓された経緯がありました。その内容は、これぞ新聞記者ともいうべき綿密な取材を重ねた成果がぎっしり詰まっているもので、スズキ・メソードが海外で広く知られ、多くの留学生が松本に滞在していた頃の様子を見事に描写しています。
 例えば、本文前書きには、こんなくだりがあります。
 「鈴木氏の唱える愛と教育とは、常に自己(親や教師)に反省を求め、絶えず子どもたちにいい環境を整えていく教育運動である。決して、バイオリンの早期教育ではない。にもかかわらず、才能教育のほんとうの歴史は、なかなか理解されていない」とスズキ・メソードをめぐる当時の状況を看破しています。
 青雲の志をもって才能教育運動に参画してきた若き指導者たち(今や大ベテランの皆さん)への取材など、スズキ・メソード関係者はもとより、スズキで育った人々やスズキの研究者たちにとって、あるいは幼児教育や児童心理の専門家たちは、この名著を読み進めることで、鈴木鎮一先生がいかに崇高な思いで才能教育運動を積み重ねてきたか、そしてその運動そのものが、いかに世界で革命的に受け止められたのかが自ずと明らかになる内容です。もちろん、スズキを知らない人にとっても、戦後の日本にこれだけの光明を与え続けた才能教育運動の全貌を垣間みることができます。しかし、残念ながら、現在は絶版という状況です。
環境問題などにも深い造詣を示された、講師の小島正美さん その小島さんが、久しぶりに松本に来られての講演ですので、かつての連載を懐かしく思う人たちも、そして今回が初めての出逢いという方々にとっても、この日の講演は心に残る内容となりました。講演タイトルは「スズキ・メソードの未来」でした。お話は「スズキ・メソードとは何か」から始まりました。
①鈴木先生、またスズキ・メソードは多彩な顔を持つ社会教育運動だった。
②スズキイズムの歴史は、親や先生のあるべき姿、子育てのあり方、親子または先生と生徒のコミュニケーションのあり方、福祉運動のあり方、平和とは何かを考えるうえで学ぶべき材料の宝庫。
③これからどうすればよいか。
がその骨子でした。
パネルを次々に見せながら、講演される小島さん その上で、スズキのイメージとして、単に子どもの才能を伸ばす教育という一面しか伝えられていない現状を述べられました。ご自身の新聞社内でのヒアリングでも鈴木鎮一、あるいはスズキ・メソードについて知っている人たちが非常に少ないことに愕然とされたそうです。その体験を元に、もっとスズキの多面性を伝えていくことが大事であり、広報活動の重要性についても提言をされました。
 その裏付けとなるのが、
①スズキの哲学、教育は30数年経っても、色あせていない。
②今なお先生と生徒など、コミュニケーションを学ぶヒントに満ちている。
③今の教育制度の欠陥を補う私塾的な要素から学ぶべきことが多い。
④地域の文化を向上させる要素がある。
の各論点で、これらが今も脈々とあることに小島さんは改めて気づかれ、過去の記事の内容を書き直し、新たにテキストを作りたい、誰にでもわかる体系となる「学」をまとめてみたいと熱のこもった豊富も述べられました。当時29歳で取材を開始した小島さんの身体の中に、かつての熱いマグマがふつふつと沸き出したような雰囲気です。パネルで10枚以上用意された「当時の驚き」が、小島さんの執筆の原動力になったことは確かです。スズキ・メソードが壮大な文化運動であり、壮大な情熱の歴史物語であり、人間教育の場であったことが青年時代の小島さんを突き動かしました。それが、今回の講演をきっかけに、小島さんの中にある「取材の虫」がまた動き始めたのです。講演の前後に、あちこちで皆さんとお話をされる中でも、細かにメモを取られる小島さんの姿がありました。この小島さんを招聘された甲信地区指導者会の先生方に改めて感謝します。

講演の前後には、「鈴木鎮一先生の在りし日を偲んで」のDVD上映、そして若き時代の先輩指導者たちからのメッセージ上映も

 記念セレモニーは、講演以外にも盛りだくさんでした。セレモニー冒頭に上映されたのが、ほとんどの指導者が初めて見た鈴木先生のお宝映像で、鈴木鎮一記念館の結城館長が探してこられた作品でした。まだまだこのような、お蔵入りだった未見の映像がたくさん残されているのかもしれません。デジタルアーカイブの蓄積の重要性を実感させられた思いです。
 講演の後には、2002年に行なわれた第1回「指導者のためのワークショップ」から抜粋で編集されたDVDが上映されました。いずれも鈴木先生の哲学とそのアイデアを実践されている、当時で指導歴40年以上の経験豊かな先生方のお姿と声です。鈴木先生が亡くなられた後、こうした語り継ぐ活動の重要性は、今も変わりません。今回のようにあらためて編集され、見直すことで、思い新たに才能教育運動が継続されることになります。
 また、この6月に急逝された松本の森ゆう子先生のご発案で始められた鈴木先生の生誕記念コンサートだけに、この日のセレモニーの最後は、森先生のワークショップでの映像と、2013年4月に行なわれた最後の教室コンサートの音声で、しめくくられました。森先生の滋味あふれる行動力、着想の豊かさに、あらためて思いを馳せる時間となりました。

OB・OG会のメンバーで会食その1

「ものぐさ」に集うOB・OG会メンバー。中央のYシャツ姿が下苙園長先生。前列左の結城館長のお隣が浜砂先生です。 記念セレモニーの後、OB・OG会メンバーは、ホテルのチェックインをすませ、深志1丁目のそば処「ものぐさ」へ集合。スズキ・メソードのみなさんがよく集うおそば屋さんです。今回は、9月に発行されたばかりの季刊誌No.185の特集記事「スズキ・メソードと幼児教育」で取材された宮崎市の光が丘幼稚園の下苙敏大(しもおろとしお)園長先生と濵砂可奈先生のお二人が特別参加してくださいました。
 光が丘幼稚園は、1983年の開園以来、スズキ・メソードの理念に共鳴され、松本の白百合幼稚園を開園された田中茂樹先生のもとに職員を派遣するなど、今も交流が続きます。現在の園長先生は、2代目でまだ36歳の若さ。スズキ・メソードの「どの子も育つ」に共鳴された初代園長のお父様の影響もあったこと、そして宮崎では体験できない雪に憧れ、学生時代を信州大学教育学部で過ごされています。それだけに、この日の会食のメンバーともすぐにとけ込んでいらっしゃいました。小島正美さんの講演を聞かれて、「あらためて幼児教育の大切さを感じましたし、もっと勉強しなければと実感しました」と強い刺激を受けられたそうです。幼児教育の現場に携わるお二人にとっても、実りある時間だったことが伝わってきました。

恒例のお墓参りへ

全員で賛美歌を歌い、思いを新たにしました。 翌日の10月6日(日)は、素晴らしい朝陽とともに始まりました。雲一つない青空です。三重県から参加された、ヴァイオリン科OBの清水優さんの運転するエスティマと、この日のために調達したレンタカー、そして光が丘幼稚園のお二人が乗るもう1台のレンタカー計3台が、10時には、リッチモンドホテルに集合。連なって中山霊園に向かいました。
 すでに甲信地区指導者の皆様が、鈴木先生のお墓のお掃除やBGMのスタンバイも完了していました。中山霊園の頂きに位置する鈴木先生のお墓からは山の稜線もくっきり。しかし、隣のスペースまで駐車場が拡大されていたのには、びっくりです。
小島さん(右)は宮崎市から参加された光が丘幼稚園のお二人に、さっそくお話を伺っていらっしゃいました。 11時きっかりに鈴木裕子会長のご挨拶が始まり、献花を全員で行ないました。そして賛美歌312番「いつくしみ深き〜What A Friend We Have In Jesus」を全員で唄いました。それぞれの胸に去来するさまざまな思いを、その地に眠る鈴木先生とワルトラウト夫人が必ずや受け止めてくださったことと思います。

OB・OG会のメンバーで会食その2

小島さんと鈴木会長を囲んで記念撮影です。お腹いっぱいで、これから記念コンサートに向かうところです。 中山霊園を後にしたOB・OG会の一行は、鈴木裕子会長に毎日新聞の小島正美さんを加えて、松本城近くのそば処「もとき」へ。ここで前日の講演で強いインパクトを残された小島正美さんを囲んでのランチセッションを楽しみました。会食が2回ともお蕎麦になったのは、前日に予定していた居酒屋さんが狭くて入りきれなかったからです。しかし、蕎麦の味わいは各店で違いますので、興味が尽きません。ちなみに「もとき」の蕎麦は、北アルプス、松本平山麓の地元農家から一年分買い付けた玄蕎麦を、毎日石臼で製粉し、最も旨いと言われている心拍の部分のみを使っているそうで逸品。独特の食感と半透明で艶がありました。吟醸蕎麦と名付けられているそうです。焼津の鰹節からとれた出汁、穂高のワサビ、地元松本産のネギも素敵で、揚げたての天ぷらにも舌鼓を打ちました。
 OB・OG会のメンバーたちは幼少期の思い出などを語り合いました。蕎麦をすすりながらも、小島さんは時折メモを取られています。新聞記者ならではの記者魂というのでしょうか。勉強になります。

圧巻!だった記念コンサート

サン=サーンス:アレグロアパッショナータを弾かれる向山さんと東さん 10月6日(日)14:00開演に先立って、会場となったザ・ハーモニーホールは、子どもたちによるロビーコンサートで幕を開けました。甲信地区ヴァイオリン科指導者の結城三紀子先生の指揮で、鈴木先生作曲の「子供の幸を」が演奏されました。開場とともに、この曲の心に響くメロディを聴きながらの入場となり、立ち止まって熱心に聴かれている聴衆の皆さんの姿が印象的でした。
 もう一つ、大きな話題は、この日のコンサートに備えて入念な準備をされていたチェリストの堤剛さんが、直前の急病のため、急遽チェリストの向山佳絵子さんに変わったことです。堤さんは、桐朋学園大学理事長としてこの春まで活躍され、今もサントリーホール館長、霧島国際音楽祭音楽監督を務められるなど、日本音楽界の重責を担っていらっしゃいます。幼少の頃、実はスズキ・メソードでヴァイオリンを始められていますので、我々と同じくOBであり、OB・OG会の理事も務めていただいております。その堤さんが今回のコンサートのために相当なご準備をされていたことは、この日のプログラムに書かれたメッセージからも察することができます。
聴き慣れたフィオッコのアレグロが渡辺さんの手にかかると、さらに名曲に。 「鈴木先生によって打ち立てられた、かけがえのない哲学なりメッセージを私たちがどのくらい幅広く、そしていかに効率的にそれを広め、実行しているかを検証することだと思います」と堤さんは冒頭に書かれました。そして「現在の社会は、何かを成し遂げる意識が薄れてきてしまっていて、意義あるものを作り出すために努力をするよりも、すべてが簡単にできてしまうものを重宝がる傾向があるように思えてなりません」と続けられました。そして、最後に問題提起をされています。その第一が、どうしたらスズキ・メソードを異なった文化や伝統、自然環境を持った国々でスムーズに受け入れてもらえ、そこに溶け込むことによってより発展させていけるか。第二に、スズキ・メソードを学ぶ生徒は卓越した技術はあるが、そのレベルにふさわしい音楽的知識が十分でない、という評価にどう答えるか、という提起です。堤さんは、コンサート後にこうした事柄に対してのコメントが寄せられることを期待されておられたようです。それだけに、今回の降板はとても残念でした。一日も早い、ご回復を願っております。
 一方、ピンチヒッターで登場された向山佳絵子さんの堂々とした演奏は、称賛に値するものです。この7月からNHK交響楽団の首席奏者として、ご主人の藤森亮一さんと同じ場に就かれた向山さん。堤さんが予定されていたプログラムを一つも変更されることなく、見事に弾ききりました。チェロ科の上級生が必ず学ぶバッハの無伴奏チェロ組曲第3番をはじめ、サン=サーンスのアレグロアパッショナータに膝を乗り出して聴いたチェロ科の子どもたちも多かったことでしょう。
 コンサートでは次の曲が演奏されました。
♪バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番(向山佳絵子)
♪エルンスト:多声的練習曲 第6番「夏の名残りのバラ」(渡辺玲子)
♪リスト:バラード 第2番 ロ短調 S.171(東 誠三)
♪バッハ:イタリア協奏曲(東 誠三)
(休憩)
♪ショパン:ノクターン 嬰ハ短調「遺作」(東 誠三)
♪サン=サーンス:アレグロアパッショナータ(向山佳絵子+東 誠三)
♪フィオッコ:アレグロ(渡辺玲子+東 誠三)
♪バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ 第3番 第3楽章(ラルゴ)(渡辺玲子)
♪ブラームス:ピアノ三重奏曲 第1番 ロ長調 作品8(渡辺玲子+向山佳絵子+東 誠三)
ブラームス:ピアノ三重奏曲 第1番 ロ長調 渡辺玲子さん、そして東誠三さんの演奏も神がかり的な名演でした。渡辺さんのエルンストのヴィルティオーゾな曲想には目がくらむ思いがしましたし、よく知られたフィオッコの新鮮な響き、そしてラルゴの安寧な心持ちは、ご自身の充実した人生を想起させるほどでした。東誠三さんのリスト、バッハ、そしてショパンは、明快な弾き分けが楽しく、福島県三春町で5年かけてベートーヴェンと対峙され続けた東さんとは、まったく違う演奏家としての姿に深い感銘を抱くことができました。
花束を受ける奏者たち。ちょっとした仕草に会場が沸きます。 なんと言っても圧巻だったのは、トリのブラームスのトリオ。21歳の若き日のブラームスのほとばしるような熱気、みずみずしさ、パッションが3人の演奏から発散されていたのです。向山さんを迎えての練習時間の確保は、大変な短さだったそうですが、そのハンデを乗り越えて、この日の本番をやり遂げられた三者には、心底脱帽です。満席の聴衆の拍手がそれを物語っていました。
 なお、この日、会場にいらした650名ものお客様のために、スズキ・メソードOB・OG会第5回コンサートのチラシを挟み込んでいただきました。あらためて甲信地区指導者会の皆様に、多大なるご配慮をいただきましたこと、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。また、宮崎市の光が丘幼稚園の下苙園長先生からは「それにしても、OB・OG会の方は皆さんいい方ばかりで、居心地のいい会でした。さすが鈴木先生に育てたいただいた皆さんですね。音楽だけではなく、人間性も育てていただいたのだなと感じました」とお褒めの言葉もいただきました。遠路はるばるのご参加、本当にありがとうございました。


スズキ・メソードが、さまざまなメディアに取り上げられています!

 スズキ・メソードの話題が、「GOETHE」(ゲーテ)12月号(幻冬舎750円)、および「THE FLUTE」12月号(アルソ出版1,000円)で取り上げられています。「GOETHE」は、仕事を充実させ、その哲学を人生に反映させている人間たちの物語を凝縮したライフスタイルマガジンです。「THE FLUTE」は、そのものズバリ、フルートの専門誌。フルートの世界を細やかに取材をしています。それが、それぞれの雑誌のターゲットに合わせて、さまざまな切り口で取り上げられました。

 まずは、「GOETHE」(ゲーテ)12月号(幻冬舎750円)

 今号の特集では、真の国際人に学ぶコミュニケーション術「セカイ人の流儀」と題し、ビジネスの最前線で活躍されている「セカイ人」たちを、ジャーナリスト船橋洋一氏のディレクションのもとに特集。グローバル企業のトップのコミュニケーション術から、東京オリンピック招致のロビー活動、プレゼンテーションの実態まで、最近のホットな話題も交えながら、非常に興味深く展開しています。特集後半では、「セカイ人になるための教育」にも光を当て、その中で、「セカイが注目する日本発!教育メソッド」として、スズキ・メソードが取り上げられました。73ページに掲載されています。面白いのは、スズキ・メソードとともにKUMONとそろばんが並んでいること!
 その他のページにも、今号の「GOETHE」(ゲーテ)には、たくさんのスズキ・メソードとゆかりのある方が登場されています。特集をディレクションされた船橋洋一さんは、先頃のスズキ・メソード世界大会のパネラーとして登場されたジャーナリスト、木下玲子さんの旦那様ですし、セカイ人が持つ最新のビジネスツールとして登場し、日本初のプリペイドカードを紹介しているのは、ご存知、スズキ・メソード出身の葉加瀬太郎さんです。東京オリンピック招致で今なお印象に強く残る滝川クリステルさんの記事では、猪瀬東京都知事の横で終始、同時通訳をされていた、ヴァイオリン科出身の長井鞠子さんの姿を思い出させてくれます。また、この6月に才能教育会館で「脳科学から見たスズキ・メソード」と題された講演を行なったばかりの脳科学者、茂木健一郎さんが、劇場でオペラを観る愉悦を語っています。
 というわけで、200ページ近いボリュームの「GOETHE」(ゲーテ)には、いろいろと楽しみが満載されています。ぜひ書店でご覧ください。

 そして、「THE FLUTE」12月号(アルソ出版1,000円)

 フルートの専門誌として老舗の同誌が、第2特集として取り上げたテーマが「子どものが伸びる魔法の教え方」です。著名なフルート指導者へのインタビューやムラマツ・フルートの取り組み事例などを紹介した後に、各地に広がるフルート普及の活動として、スズキ・メソードのフルート科の様子が紹介されています。51ページに掲載されました。
 小見出しとして、①スズキ・メソードとは? ②スズキ・メソードの歴史とは? ③どんなレッスンをするのでしょうか? ④スズキ・メソードの大きなメリットとは? ⑤スズキ・メソードの目指すものとは? と、スズキ・メソードの理念にもしっかりと触れた内容になっています。その他、関西笛の会、日本フルート普及推進協議会も紹介され、ある意味で、日本の子どもたちを取りまくフルート環境が、この特集で、わかりやすく整理された形になりました。「THE FLUTE」は、楽器店でご覧いただくことができます。ぜひご一読を!

 もっともっと広めて行きたいスズキ・メソード

 雑誌メディアからのオファーで実現した今回のそれぞれの掲載記事。OB・OGの皆さんはもとより、スズキ・メソードの現会員、指導者、関連の人々を含め、広く一般のその雑誌がターゲットとする読者の皆さんに、スズキ・メソードの一端が紹介されたことになります。広報活動は、毎日の地道な活動がほとんどですが、こうして光が当たることがますます増えることが、今後はさらに重要になります。



渡辺玲子さん、川本嘉子さんをお招きした第5回コンサートが、11月29日、無事終了しました!

 11月29日(金)、スズキ・メソードOB・OG会が主催する「OB・OG会第5回コンサート」が国立オリンピック記念青少年総合センター小ホールで開催されました。スズキ・メソード出身の渡辺玲子さんと川本嘉子さんをお招きしてのコンサートは、大変に盛り上がりました。速報でお届けします。

 川本嘉子さん バッハの「シャコンヌ」(ヴィオラ版)

川本嘉子さん バッハの「シャコンヌ」(ヴィオラ版) OB・OG会初の単独開催となった第5回コンサートは、第1回コンサートでヴィヴァルディの「四季」より「春」で素晴らしい演奏をされたヴァイオリニストの渡辺玲子さんと、第2回コンサートでのサプライズ出演でOB・OG会一同を感激させたヴィオリストの川本嘉子さんのお二人がゲスト。
 まずは、川本嘉子さんによるバッハの「シャコンヌ」(ヴィオラ版)からプログラムがスタートしました。「ヴィオラの作品で独奏曲は数少なく、ヒンデミットなど聴き慣れないものが幾つかあります。もちろんそれらを普及させる役割もありますが、『シャコンヌ』は作品として素晴らしく、自分への挑戦でもあるので、今シーズンは取り上げていますね」と語っておられた川本さん。この日の演奏は、重層的で深みのある音色が素晴らしく、途中から、風の音や木々のそよぎ、川の流れる音や鳥たちの声など自然のざわめきのような田園の風景が感じられる演奏でした。

 渡辺玲子さん イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番

渡辺玲子さん イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番 続いて演奏されたのが、渡辺玲子さんによるイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番でした。「きらびやかな重音のテクニックと乗りの良いスペインのハバネラのリズムが散りばめられ、半音を使った色彩豊かな和声とともに、ヴァイオリンの音色のエキゾチックな魅力も楽しんでいただけると思います」と語っておられた渡辺さん。この日の演奏は、軽やかで繊細な感じと、ヴァイオリンならではの華やかさを感じさせ、連続する重音とハバネラのリズムが強く印象に残りました。舞台衣装にも目を奪われました。

 渡辺玲子さん+川本嘉子さん ハルヴォルセンの「パッサカリア」

渡辺玲子さん+川本嘉子さん ハルヴォルセンの「パッサカリア」 そして二人の掛け合いが絶妙だったハルヴォルセンの「パッサカリア」。「バロックの変奏曲の持つ流れの良さ、バランスの良さと、聴くものを飽きさせない多彩さが魅力」(渡辺さん)、「随分とたくさんのヴァイオリニストと共演させていただきましたが、玲子さんとは初めて。なので本番でのやり取りが、とっても楽しみです」(川本さん)と事前に語っておられましたが、ヴァイオリンとヴィオラの楽器の特質を際立たせ、二人の呼吸もぴったり。まさに名演でした。

 渡辺玲子さん+川本嘉子さん モーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」

モーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」 興奮冷めやらぬ空気の中で、後半に演奏したモーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」は、交響的な響きに溢れた第1楽章、この世のものと思えぬハ短調の悲愴的なメロディを持つ第2楽章、そしてドライブ感に満ちた第3楽章の対比が明確で、会場は大きな拍手に包まれました。
 「ジュリアード時代に師事したジョセフ・フックス先生が、かつて妹のリリアンとカザルスの指揮で録音し、私のレッスンの時にもよくいろいろなパッセージを引用して演奏してくださいました。特に第2楽章のハ短調は、美しさと悲しみに満ちていて、心打たれますね」(渡辺さん)、「今回のような指揮者なしでは、樫本大進さんとも弾いたことがあります。今回は広い空間で存分に響かせてみたいと思っています」(川本さん)と語っておられましたが、OB・OG会にとっても、手応えの確かな演奏となりました。

 アンコール モーツァルトのディヴェルティメントK.136から第3楽章

アンコール モーツァルトのディヴェルティメントK.136から第3楽章 何度かのカーテンコールの後、川本さんは楽器を持たずに登場、渡辺玲子さんはコンサートマスターの席に着席。そして軽快なテンポで始まったのが、ディヴェルティメントでした。いかにもアンコールにふさわしい、今宵のコンサートにぴったりの演目でしたし、何より二人のパフォーマンスが新鮮。奏者側からの視点を紹介したいくらいですが、残念ながら演奏に忙しくて、写真を撮る暇がありません。最近、指揮の勉強をされているという川本さんのダイナミックな棒さばき(棒はありませんでしたが)、渡辺さんのスタイリッシュできびきびした動きが、鮮やかに目に飛び込んできました。聴衆からも「楽しそうでしたね」と感想が寄せられるほど。まさに、嬉遊曲(=ディヴェルティメント)の面目躍如でした。

 お客様から素敵な声が届きました!

 お客様からも、「川本さんはヴィオラの魅力を余すところなく伝え、弾きぶりも素敵」「川本さんのやわらかな音色、深みのある音が最高でした」「ヴィオラ独奏を聴くのは初めての体験で、胸が熱くなりました」「川本さんの特に低音に迫力があって、ヴィオラが好きになりました」「川本さん、カッコイイ!」「渡辺さんは難曲を美しく演奏され、日本のアンネ・ゾフィー・ムターとしてがんばってください」「渡辺さんの繊細な音色、素敵です』「渡辺さんの音の広がりが、たくさんの色彩を思わせ、音の世界に浸ることができました」「渡辺さんの迫力ある演奏に背筋が伸びました」「渡辺さん、すごいです! なんだこりゃと見入ってしまいました。すごいテクニックです!」「パッサカリアのお二人の息のあった演奏に、ゾクゾクとしました」「モーツァルトはソリストと息のあった演奏で、緩急もよくついていて素晴らしかった」「デュオとの調和、オケとの調和が大変良かった。曲にひき込まれました」「モーツァルトの協奏交響曲、とても良かったので、テレビにも出演してください」「川本さんのオケを引っ張る姿がとてもかっこ良かったです」「子どもたちに素晴らしい音楽に接する機会を与える活動として、今後もがんばって続けてください」「会場の雰囲気がいい感じです。静かでそこそこのざわめきがあり、そして耳を澄ます。その場にいるだけで心落ち着く気がしました」などの声が寄せられました。
 ソリストお二人による献身的なスケジュール調整、多くの指導者の支援、新しいメンバーとの出会いで生まれたコンサート。今後の展開が期待されます。

 多くの力が結集しました。心から感謝します。

 ソリストお二人への出演依頼は、1年半前にさかのぼります。一度決まりかけた日程も会場確保ができず、涙をのんで延期したことがありました。今回は先に場所を確保し、お二人による献身的なスケジュール調整があって、ようやくスタートラインにつきました。ただ、実際にオーケストラがお二人の眼鏡にかなうレベルまでアップできるかどうか、ふたを開けてみなければわからない状態であったことは確かです。
 そこで、守田千恵子先生(関東地区ヴァイオリン科指導者)を中心に、演奏のレベルアップが各所で行なわれました。もっとも顕著な例は代奏ソリストの選出でした。幸いにも、守田マヤ先生にヴァイオリンソロを、舘石奈未子先生にヴィオラソロをお願いし、10月17日から始まった3回の練習を、ソリストとして、参加していただき、合わせどころのポイントを細かく確認しました。この練習の積み重ねが、11月24日の渡辺さん、川本さんとの初練習に多いに役立ったと言えます。
皆様、お疲れさまでした! もう一つの大きな課題は、メンバー集めでした。初の平日夜の本番開催、しかも練習日も平日の夜が設定され日もあり、実際多くのOB・OGから「大変残念ですが、平日なので参加できません」というお知らせをいただきました。そのため、特にチェロパートのメンバー集めには、チェロ科指導者の皆様には、大変なご尽力をいただきました。ここに改めてお礼を申し上げます。そして、管楽器のエキストラとして参加くださった立川管弦楽団の皆様や、弁護士を中心に結成されたオーケストラ「アンサンブル・フォウ・ユウ」のメンバーにも大変お世話になりました。
 そして、当日の多くの指導者の皆様からのご支援なくしては、この日のコンサートがあれだけスムーズには運ばなかったろうと思います。本当に手弁当で駆けつけてくださった皆様に心から感謝しております。